あらすじ・・・
昔、広い海の真ん中の小さな島に、ひとりぼっちで鬼が住んでいました。鬼は、毎日毎日ひとりぼっちがさびしくて、漁師たちが言った、口からでまかせを信じ、島を引っ張って海を渡っていくのですが・・・。何も悪いことはしないのに、人間たちに恐がられる存在の鬼の、かわいそうなお話です。
けむくじゃらの鬼は、人間と友達になりたくて「おーい、こっちゃきてあそんでいけ!」と呼ぶけれど、人間達は怖がって誰もよりつきません。すみかの島までひっぱっていくけれど、誰も仲間に入れてくれません。人恋しくて、孤独なおにの気持ちがなんとも切ない。けむくじゃらの鬼の絵が、またなんとも心に響きます。
(山下明生文 梶山俊夫絵 偕成社 1973年)